憲法を改正せずに日本を戦争国家に統合する方法2

 昨日は護憲派の砦はいまの天皇であり、日本国統合の象徴である天皇が平和主義だから平和国家なのであって、天皇が改憲派になれば、日本国民はみな同じ方向に転換する可能性があることを指摘しました。さて、では続きです。

 安倍自公政権と日本会議にとって憲法は確かに改正したいが、改正できないからといって手がないわけではない。憲法改正が参議院選挙の争点というのは確かだが、それに勝ったところで政権を自民党が握り続ける限り状況は何もかわらない。彼らは実質的な憲法の改正を2014年7月の集団的自衛権を肯定する憲法解釈で成し遂げている。天皇を交代させることで、2度目の解釈改憲を行うことを考えてもおかしくはない。わたしはこれが敵の切り札であると考えている。

 天皇が平和主義を捨てて戦争を肯定し始めたら、戦争を肯定する政権をたしなめることがなくなるだけでも、それは平和主義が憲法から消滅したことを意味する。憲法改正する必要などない。天皇をうまく政治利用すれば、戦争誘導という目的は簡単に実現できる。そうなれば日本会議と政権は憲法に違反することなく、堂々と天皇制擁護を高らかに歌い上げればよい。明治憲法復活という日本会議の大願は成就する。民意が明治憲法を否定するならば、その民意を天皇の権威によって否定すればいいのだ。その副産物として、護憲派の天皇への失望から過激派が生み出されるだろうが、そこは警察力で弾圧すればいいのだ。

 天皇が平和主義を捨てたときに、すぐさま護憲派を捨てて天皇制を否定して憲法の9条を守る態度を取らなければ、護憲派はすべての条文を守るということで天皇制を肯定し、それは間接的に体制を肯定する体制に組み込まれることになる。危険な天皇制廃止論者は大衆から隔離し、頭の可笑しい人だとレッテル張りして、警察力で弾圧する。あとは戦争肯定を容認する自称護憲派と戦争肯定の改憲派のプロレスが行われて「この道しかない」道を進むことになる。

 そうなればもはや天皇制を尊重しながらゆるく護憲派を続けることができなくなり、戦前のように天皇制廃止を掲げる護憲派以外は思想的な一貫性を維持することができなくなり、護憲派は分断されるだろう。ごく少数の人たちだけが9条護憲、天皇制廃止を主張し、国民の大多数は護憲運動から遠ざかり、最終的には天皇と総理大臣の戦争肯定論に一気になだれ込み、日本は2度目のファシズムに突入することになる。天皇制廃止を主張する連中は異端とされて特高に弾圧される。

 ご高齢である今上天皇が安倍政権と日本会議の圧力に敗北することがなく、日本会議や神社本庁の改憲署名とまったく無関係であり、かつ苦言を呈するようであれば、今上天皇である限り護憲派は憲法の条文を改正させないという運動で護憲派まとまってよい。また仮に今上天皇がなんらかの理由で崩御して、次期天皇である皇太子が今上天皇の平和路線を維持し続けると見込めるならば、わたしの心配は杞憂に終わるだろう。

 だが、わたしはいまいったような天皇の平和主義が現実に続くとは、平和主義の天皇が平和主義の日本国民の象徴として日本国家を統合し続けられるかについて、現在の政治経済状況を見ると信じられない。まず、今上天皇はすでに82歳と、日本男性の平均寿命を上回っている。わたしは崩御の日が一日でも遅くと心の底から(政治的理由抜きの一個人として)強く願うものだが、今上天皇は不老不死ではないので永続はしない。加えて、昭和天皇と今上天皇はあの太平洋戦争の時代を肌でしっているために、簡単には平和主義を放棄することは考えづらいにしても、皇太子は戦後生まれなので戦争を先代および先先代と比べると戦争の危険性を軽く見る傾向があってもおかしくはない。そこにつけこんで戦争に肯定的な政治勢力と、側近にもそうした思想の持ち主が現れれば思想的な誘導することは十分可能だろう。一個人の努力には限界があるということだ(あなたが日本人ならばこの意味はわかるはずだ)。ほかにもこれはあくまで議論上の仮定だが、戦争肯定勢力が現天皇を暗殺か、それに近いことをすれば、皇太子は身の安全のために彼らのいうことに従わざるを得なくなる。実行されずとも同等の圧力をかければ十分な効果を発揮するだろう。交代したばかりの皇太子がそれにあらがえるとは残念ながら思えない。

 国民を説得するのも難しくはない。不景気になれば景気のテコ入れのために公共投資が増えて、すでに武器製造がはじまり、近隣諸国に対抗するためという名目で軍備増強を行い、戦争に突入する体制が短期間で構築されるという筋書きは現実的に考えられる。それはアベノミクス第3ステージ、あるいは安倍政権のあとの自民党政権の経済政策として導入され、その時不景気で雇用が失われていればそれを国民は歓迎するだろう(この光景に既視感があるのはわたしだけだろうか?)。

 ここまでくれば、国民を監視するためのマイナンバー、知る権利を制限する国民保護法、国民監視法案、戦争法を駆使すれば法律的には事実上の戦時体制にすぐにでも移行できる。そのための布石はすでに撃たれており、国民はこのときになって初めて国会で成立した法律の本当の威力を理解するだろう。

 なるほど、確かにいま国民は表向き監視されていない。だが戦時体制に移行したならば隠した牙を見せる。能ある官僚は国民の自由と財産と命とをかみ殺す牙を隠し持つのだ。最初に牙にかみ殺されるのはあなたではないかもしれない。だが、2番目、あるいは3番目である可能性を誰が否定できるだろう? 

 すでに、安倍政権は将棋でいうところの詰めろに入っている。あとは羊たちを牧羊犬を使って追い回して、戦争を肯定する天皇のもとでの統合という看板が掲げられた、戦争のためのぎゅうぎゅう詰めの牧場に押し込められて、順番に殺されるのを待つだけの未来へ向かうだけ。

 もちろん、参議院選挙で安倍政権が3分の2を獲得して憲法改正の発議、そして国民投票での憲法改正を実現する可能性もないわけではないが、現状3分の2の確保はかなり厳しいだろう。となると、「ある日こっそり憲法が変わってしまっている」という麻生太郎式の、天皇を交代させて憲法の内容を骨抜きにするやり方が採用されることを考えた方が現実的だ。その意味で、麻生太郎はナチス憲法について詳しかったといえるかもしれない(それは骨抜きになった戦争放棄をうたいながら戦争推進の天皇を象徴として掲げるという矛盾に満ちて効果を発揮しない未来の日本国憲法を意味している)。

 自民党安倍政権のゆるみが見えるとか寝ぼけたことを言っている連中は真実を知らない。すでに勝負はついているから緩むのだ。権力にあり、そしてすでに先が見えてしまっている。あとは手順通り詰ませるだけ……。そう考えていなければ。実際、1月の甘利辞任から2~3月の自民党議員の不祥事連発でも自民党の支持率は微減した程度で、政党別の支持率では野党4党の合計支持率を自民党だけで上回っている。これはつまり、与党が選挙で負けることはないということだ。熊本地震の政治利用でさえ安倍政権を叩き潰すには足りなかった(NHKほかの世論誘導のおかげだ)。

 そして、夏に突入する。これだけ問題が起こっても支持率は4割を維持し、政党支持率、選挙の投票先もほぼ総投票の4割なのだから、今後数字を落とすとは考えづらい。すでにカードは出尽くしており、パナマ文書で大企業批判が起こるか起こらないかというところだ。それさえも、いまの野党共闘程度ならばたいした問題にはならない。安倍政権はそのことを知っている。伊勢志摩サミットでいいところを見せて、補正予算まで通せればやることはやったと安倍は消費税増税を先送りして、国民の不満を和らげて勝利へまい進する。


 以上で終わりとなります。これは5月5日に書いた文章で、当時は改憲派が3分の2とるとは予測していなかったのですが、現実のシナリオはわたしの予想を上回るペースで進んでいます。

 改憲が成立するなら天皇をあえて退位させる必要もないわけですが、皇太子が天皇中心の新世界秩序を実現するために身を引くことにしたのでしょう。

 これは前ローマ教皇、ベネディクト16世が、原則は終身的な地位であるローマ教皇の地位をいまの教皇フランシスコに譲ったことと瓜二つです。おそらく、同じ理由だと思いますが、新世界秩序のための顔見せの期間が必要だったんでしょう。


 世界を統一する宗教指導者がどちらになるのかは現時点ではわかりませんが、それを決めるための闘いが第三次世界大戦であることはもはや隠し切れないと思います。両者が和解して第三次世界大戦を回避するシナリオも考えられなくはないですが、むしろそうした方が宗教指導者にふさわしいという気もするので、これもありえるシナリオです。もちろん、戦争で危機感を煽って、キリストの登場で沸かせる腹かもしれません。

 ただ、いまの日本と世界を見る限り、第三次世界大戦の方が実現する可能性が高いと思います。その理由として、もしも連中が最初から和解できるなら、世界統一政府はすぐにでもできていたはずでしょう。これまでできていなかったから戦わなければならないのであって、第三次世界大戦が回避される可能性は低いとみるしかありません。

 次回で天皇関係の記事は最後になります。最後は、これまでの天皇と皇太子の権力闘争説をまとめつつ、安倍政権と●価学会および公明党の改憲に関する立場について明らかにしながら、皇太子陰謀論の完成を目指します。

 明日以降の記事の予定は未定ですが、一時的に安定しつつあるように見える世界経済について書くかもしれません。


では、また あした

にんじんスコール注意報

空からにんじんが降ってきてなにかが変わったらいいなと願っているブログ。 ……というのは冗談。 第三次世界大戦に関することや世界統一政府に向かう陰謀シナリオなどを予想したり、時事ネタなどを書いています。

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