日本の景気指標の推移を見てみる2~金融政策と金融関連指標~

 今日は日経平均が300円以上下がり、業種別では卸を除いて全面安の16082円となり、16000円割れが見えてきました。先物ではすでに15000円代に突入しています。株式相場の弱さがはっきり見えてきました。

 株安の原因をリスク回避の円買いに求める人がいますが、今日の株式市場は開けてから円はむしろ上がっているのに、開始値より下がっているので、円高のせいにするのは無理だと思います。単純に、日本経済の足腰の弱さのせいだと考えられます。

 いま、日本だけでなく、世界的に株価が下落傾向なのも気になりますが、世界の話は明日にします。


 株価下落の原因の一つとして、アベノミクスの金融政策が市場の期待外れに終わったことも一因でしょう。

 結局、日銀はETFを買い増しただけでした。

日銀、株価を狙った政策に陥るも結果は不発 一本足打法で手詰まりを露呈 

http://toyokeizai.net/articles/-/129771

 緩和の限界と、目標に到達できない苦しさを強くにじませる決定だった。日本銀行は7月29日、金融政策決定会合を開き、ETFの買い入れを増額し従来の保有残高年間約3.3兆円から約6兆円とすることを柱とする追加金融緩和策を決めた。

 今回の決定を市場がどう受け止めたのかは、右往左往する株価の動きが象徴している。同日午後1時前に決定が伝わると、日経平均株価はいったん300円を超す下落。その後リバウンドし、終値は前日比92円43銭高の1万6569円27銭で引けた。

 日銀は黒田東彦総裁の下で2013年4月に異次元緩和(量的・質的金融緩和)をスタートさせ、年間マネタリーベースが60〜70兆円増加するように、国債の買い入れを行い、合わせて、ETF年1兆円、REIT年300億円を買い入れることを決めた。この時、2年程度の期間でのデフレ脱却を念頭に、「政策の逐次投入は行わない」としていた。

 しかし、2014年10月には国債買い入れ規模を拡大しマネタリーベースを年間80兆円増加させ、ETFとREITも買い入れ規模を3倍に拡大するとした。2016年1月にはついにマイナス金利政策を導入。マイナス金利導入時には、量、質、金利の3つの次元で緩和手段を駆使して金融緩和を進めていく、としていたが、黒田総裁になってから4回目の金融緩和は、ETFの買い入れ増額、いわば「質」のみの一本足打法にとどまった。

……引用終わり


 その後、9月20日、21日に「総括的検証」を行い、政策を変更すると考えられていますが、わたしの予想では9月は生半可ではない状況が発生していると思われるので、焼け石に水でしょう。いや、変更したせいでさらに泥沼にはまる可能性が高いと思っています。あまり期待しない方がいいでしょう。

 日銀は黒田総裁就任後、大胆な金融緩和で国債や株式を大量に購入して市中に資金を流し、円安を進めて輸出企業を助けて、株価のつり上げを行い、その政策は2015年6月ごろまではおおむね成功していました。

これはマネタリーベース推移のグラフですが、これは増加率の推移なので、安倍政権に代わってからすさまじいペースでマネタリーベースが増加していること、最近増加率がやや減少傾向にあることがわかります。そうはいっても、民主党政権時代と比べればマネタリーベースは圧倒的に増えています。それでも日銀の物価目標はまったく達成できていないどころか、消費者物価は昨日見たように消費税増税以後、まったく増えていないどころか、デフレ傾向となっています。

 しかし、世界的なリスクの高まりなどを受けて2016年年初から株価と円高が大きく進み、円は20円高くなり、株価は3000円近く下落しています。

 今年の2月にマイナス金利を導入したものの銀行収益をかえって悪化させる結果となりました。

邦銀3メガ:第1四半期2桁減益、マイナス金利影響、貸出収益が低迷 ブルームバーグ

https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2016-08-01/OB7G9V6S972I01

 三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)など邦銀3メガの4ー6月(第1四半期)決算が出そろった。マイナス金利政策の影響で貸し出し収益が伸び悩んだほか、市場混乱を受け株式関係損益や手数料収入が減少し、3グループともに2桁減益となった。

 MUFGが1日開示した連結純利益は、前年同期比32%減の1889億円だった。ブルームバーグが集計したアナリスト5人の予想平均値2250億円を下回った。7月下旬に公表済みの三井住友フィナンシャルグループは同31%減の1843億円、みずほフィナンシャルグループは同16%減の1326億円だった。

 今期は日銀が2月中旬に導入したマイナス金利の影響がフルに反映される。第1四半期は、米国の利上げ先送りや英国の欧州連合(EU)離脱決定を受けた円高・株安なども減益要因となった。日銀は7月29日の金融政策決定会合で当座預金の一部に適用するマイナス金利の水準を維持した。

 BNPパリバ証券の鮫島豊喜シニアアナリストは、今回の日銀の政策決定の内容について「銀行株にとってフレンドリー」だったと指摘。その上で、今後の大手行の収益に関連し、日本を含む世界経済の停滞や利ざやの低迷など「銀行にとって国内外のファンダメンタルズが悪化していることに変わりはない」と述べた。

……引用終わり


 これは日本だけでなく、世界的な傾向でもあります。つまり、金融緩和はしても効果は一時的で、リスクは高まる一方なのです。終わらない金融緩和政策は、銀行のバランスシートを悪化させて、貨幣そのものの安定性を危ぶませています。

明日は、世界の指標を見て考えます。


では、また あした

にんじんスコール注意報

空からにんじんが降ってきてなにかが変わったらいいなと願っているブログ。 ……というのは冗談。 第三次世界大戦に関することや世界統一政府に向かう陰謀シナリオなどを予想したり、時事ネタなどを書いています。

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