イギリスの景気指標の推移を見てみる1

 今日はイギリスの指標を見てみようと思ったのですが、気になる記事を載せていたら長くなったので、別の機会にします。

 全体的に言うと、昨年9月にはイギリスの中央銀行はアメリカFRBと利上げで歩調を合わせる程度に景気はよかったのですが、離脱後発表された指標を見ると悪化したという感じになります。


【英EU離脱】7月の英正規雇用に打撃か

http://www.bbc.com/japanese/36983547

 英国の欧州連合(EU)離脱を決めた国民投票を受けて、英国では正規雇用の数が急減している可能性がある。英求人雇用連盟(REC)が5日、調査結果を発表した。調査は金融情報会社IHSマークイットが行った。

 英国内の就職仲介業400社を対象にした調査によると、7月の新しい正規雇用の件数は2009年5月以来最も急激に減少した。回答者の多くが、ブレグジット(英国のEU離脱)による将来への不安を理由に挙げている。短期採用を増やす企業が増える傾向にあるという。

 英求人雇用連盟(REC)のケビン・グリーン最高責任者は「英国の雇用市場は7月に劇的な自由落下状態にあった。正規雇用は2009年の景気後退以来の低水準に落ち込んだ」と説明した。

 ただしグリーン氏は、性急な判断は避けるべきだと指摘する。

 「国民投票の結果が英国内の雇用にどういう長期的影響を与えるのか、まだ分からないというのが本当のところだ。政治状況が安定し、イングランド銀行(中央銀行)がまともな判断を続ければ、予想より早く雇用市場が回復するかもしれない」


7月には短期採用が増えた

 調査に参加した就職仲介業者の約38%が、7月に扱った正規雇用の数は以前より少ないと答えた。6月についてこう答えたのは32%だった。

 その一方で、多くの業種は人手不足状態にあり、正規・非正規ともに7月の初任給額は上昇している。

 7月に最も正規採用の募集が多かったのは看護と医療従事者で、一方で建設業界では募集が減った。

 「空きポストは増えており求人は以前として底堅いが、実際の採用が急減したのは、企業が新規採用にきわめて慎重だからだと思われる」とグリーン氏は言う。

 「EU離脱投票を引き金に続いた経済の混乱が、紛れもなく根本原因だ」

 調査結果の発表前日には、イングランド銀行のカーニー総裁が、今後2年間で英国の失業率は現在の4.9%から5.5%に増えるだろうと見通しを示している。

……引用終わり


 雇用だけでなく、住宅価格にも影響が出ています。

英国:7月の住宅価格、5カ月ぶりの大きな下げ-EU離脱選択の翌月

https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2016-08-05/OBFMOB6JTSEF01

  ハリファクスの5日の発表によると、7月の住宅価格は前月比で1%下落。これは2月以来の大幅値下がりだった。6月は1.2%上昇。5-7月期では2-4月期から1.6%値上がり、前年同期比では7.8%上昇し、平均住宅価格は21万4678ポンド(約2850万円)となった。

  ハリファクスのエコノミスト、マーティン・エリス氏は発表資料で「住宅価格の上昇ペースが鈍化している兆候が出ている」とした上で、単月のデータは不安定なため「6月の国民投票の結果が住宅市場に影響を与えたかどうかを判断するにはまだ時期尚早だ」と語った。

……引用終わり


 このような数字が出始めたことで、イギリスは異例の刺激策をとりました。


英中銀:利下げ含む「異例」の刺激策、離脱決定で成長予測大幅カット

https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2016-08-04/OBDTYZ6S972S01

• 利下げ決定は全会一致、債券購入については意見分かれる

• MPCメンバーの過半数が年内の追加利下げを予想


 イングランド銀行(英中央銀行)のカーニー総裁は4日、約7年ぶりとなる政策金利引き下げをを含む「異例の」包括的刺激策を発表した。欧州連合(EU)離脱決定を受け、中銀は成長率見通しを大きく引き下げた。

  中銀は政策金利を0.25ポイント引き下げ、過去最低の0.25%とした。金融政策委員会(MPC)議事録によれば、決定は全会一致だった。国債と社債の購入および銀行への貸し付けプログラムについては意見が分かれた。これらは合計で中銀のバランスシートを1700億ポンド(約22兆6000億円)膨張させる。

  カーニー総裁は記者会見で、「景気見通しに顕著な変化があったことから、これらの措置を決めた」と説明。「指標はいずれも急激に悪化し、多くが金融危機以来の水準、一部では過去最低に落ち込んだ」と指摘した。

  総裁はまた、包括的刺激策の全ての要素が強化可能だとし、必要ならば政策金利をゼロ付近まで引き下げることもできると述べた。刺激策には今後6カ月で600億ポンドの国債買い入れと、1年6カ月の間に最大100億ポンドの社債購入、1000億ポンド規模の銀行向け貸し付けプログラムが含まれる。

  声明によれば、MPCメンバーの過半数は景気動向が予測通りであれば年内に「政策金利を事実上の下限まで引き下げる追加利下げを支持する」考えだが、カーニー総裁はこれはマイナス金利を意味するものではないと強調した。

  「MPCは政策金利の事実上の下限がプラス圏内であることを極めて明確にしている。ゼロに近いが、プラスだ」と総裁は述べた。マイナス金利は他の国・地域で「ネガティブな結果」をもたらしていると指摘し、「私自身はマイナス金利に賛同しない」と述べた。

  今回の利下げは、金融危機のさなかにあった2009年3月以来で初めての政策金利変更となった。

  キャピタル・エコノミクスのエコノミスト、ジョナサン・ロインズ氏は刺激策について、「MPCは国民投票後のポンド安がもたらすインフレ圧力よりも、景況感と経済活動の支援の方に集中する考えであることを強く示した」と述べた。

  中銀は2017年の成長率予想を0.8%と、従来予想の2.3%から下方修正した。18年は1.8%(従来2.3%)に引き下げ。

  中銀は「企業活動と信頼感、楽観度についての最近の調査結果は今年7-12月(下期)の国内総生産(GDP)伸び率がほぼゼロとなることを示唆している」と判断した。

  今年の成長率予想は2%で据え置かれた。今四半期については0.1%成長と見込んでいる。

  国民投票後のポンド下落を背景に、中銀はインフレ見通しを引き上げ、来年10ー12月(第4四半期)には2%の中銀目標に達すると予想。5月の時点では18年4-6月(第2四半期)までは目標を下回ると予想していた。

  資産購入枠の拡大についてはフォーブス、マカファティー、ウィールの3委員が、当初の統計では経済の弱さが誇張されている可能性があり、債券購入は目標を上回るインフレ率上昇を招くリスクがあるとして異を唱えた。社債購入についてはフォーブス委員が反対票を投じた。

……転載終わり


 イングランド銀行の対応で、今日の欧州とアメリカの株価は上昇しています。

 イギリスは昨年9月ごろは利上げといっていたので、1年もたたずに大胆な転換を行ったと思います。もしアメリカが9月に利上げをすれば、世界の資金はますますアメリカに流れ込むことに理論上はなりそうですが、今年になって急激に進んだ円高を見ると、中期的にはドル安が急激に進むのではないでしょうか。当面は円高が緩和されて、円安に向くかもしれませんが、アメリカ利上げ後しばらくすると円高で日経平均はますます下がるでしょう。

どちらにしても、8月はなにか重大事件でも起きない限り、大きな変動はないと思います(あくまでわたしが勝手に思っているだけです)。


では、また あした

にんじんスコール注意報

空からにんじんが降ってきてなにかが変わったらいいなと願っているブログ。 ……というのは冗談。 第三次世界大戦に関することや世界統一政府に向かう陰謀シナリオなどを予想したり、時事ネタなどを書いています。

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