天皇生前退位の意向と早くも改憲誘導を始めた御用メディア

 本日8月9日の午後3時から天皇の生前退位の10数分の動画が放送されました。

 リアルタイムで見ましたが、自粛による経済停滞を懸念している以外は予想通りの内容で、本人の口からきけてよかったという感想だけで、ほかにコメントはありません。テレビは天皇の同級生を含む人々の意見を垂れ流していましたが、そこは本題ではないでしょう。

 以前、天皇にはマスコミを統制する力があるという話をするときに、昭和天皇崩御の時の新聞記事を載せました。

https://ninjinchuihou.amebaownd.com/posts/1023397


 今上天皇も自粛について言及していました。

 お言葉の動画と全文は以下のリンクからどうぞ。

http://www.huffingtonpost.jp/2016/08/08/emperor-feelings_n_11383932.html?utm_hp_ref=japan


 自粛については次の記事に当時の様子が書かれています。

「自粛ムード」で笑いも消えた。昭和天皇の健康が悪化した1988年

http://www.huffingtonpost.jp/2016/08/08/1988_n_11384662.html

 天皇陛下は8月8日、生前退位への考えを強く示唆するお気持ちをビデオメッセージで表明した。ビデオメッセージの中で、お気持ち表明に至った理由として、天皇陛下が挙げたのが「社会の停滞」などへの懸念だった。2020年に東京オリンピック・パラリンピックも控えた日本で、天皇陛下の健康不安から日本が「自粛ムード」に包まれることを懸念した可能性もある。

 ここで、昭和天皇の体調悪化が報じられた1988年秋以降の日本の「自粛ムード」がどんな状況だったのか、振り返ってみたい。

 天皇が健康を損ない、深刻な状態に立ち至った場合、これまでにも見られたように、社会が停滞し、国民の暮らしにも様々な影響が及ぶことが懸念されます。更にこれまでの皇室のしきたりとして、天皇の終焉に当たっては、重い殯(もがり)の行事が連日ほぼ2ヶ月にわたって続き、その後喪儀に関連する行事が、1年間続きます。その様々な行事と、新時代に関わる諸行事が同時に進行することから、行事に関わる人々、とりわけ残される家族は、非常に厳しい状況下に置かれざるを得ません。こうした事態を避けることは出来ないものだろうかとの思いが、胸に去来することもあります。

(天皇陛下ビデオメッセージより)

 昭和天皇が亡くなったのは1989年の1月7日。しかし、昭和天皇の容体悪化が伝えられた1988年9月19日から、すでに社会の「自粛ムード」が街を暗く覆うようになっていった。

 9月20日のフジテレビ系列のお昼の人気番組「笑っていいとも!」では、軽快なテーマソングにお笑い芸人、タモリさんの歌が加わる冒頭のパターンがなくなった。NHKは毎夜のニュースで昭和天皇の下血量などをそのまま伝えた。

 1988年10~12月、朝日新聞は世の中の自粛ムードに疑問を投げかける「自粛の街を歩く」を連載した。その中で取り上げられた「自粛」エピソードは、以下のようなものだ。

・各地で秋祭りが中止に

・東京・神保町の伝統の「古本まつり」が中止に

・東京六大学野球の早慶戦で、大太鼓による応援が禁止とされる

・大手洋菓子会社のクリスマスケーキの生産量が平年の2割減、街のクリスマスソングも控えめに

・創立記念などの祝賀会や個人の結婚披露宴も中止や延期に

・プロ野球日本シリーズで西武ライオンズが優勝するも、西武百貨店の系列店で恒例のセールが行われず

・「賀正」や「寿」を使わない年賀状が登場

 一方で、過剰な自粛に疑問を投げかける声もあり、中止された祭りの主催者などには抗議が殺到する事態にもなった。

 また、朝日新聞はこの時の報道を振り返る1993年06月18日の朝刊の記事でも以下のように報じている。

 読者・視聴者の周辺では「自粛ブーム」が表面化し始めた。

 振り返ると、最初に強い反応を見せたのは、メディアだった。大半のテレビ局は、特別ニュース番組を組む一方で、娯楽番組を中止、変更した。

 放送専門誌「放送レポート」によれば、九月二十四、二十五両日の中止・打ちきり番組は、二十八に上る。「今夜は最高!」「コラーッ!とんねるず」「あっ・アッケラカン!」「ついでにとんちんかん」などだ。

 問題になったのは「笑い」だった。「オールナイトフジ」や「笑っていいとも増刊号」を中止したフジテレビ番組広報室は「当時の編成担当によると、陛下が危篤の場合、はではでしい笑いを伴う娯楽番組は自粛する、との社内マニュアルに沿った」と言う。

 自粛は、テレビCMにも及んだ。十月に入って「皆さん、お元気ですか」と呼びかける乗用車のCMから、音声が消えた。新商品の「誕生」が「新発売」に、「おめでとう」が「よろしく」になった。

……引用終わり


 政府は、皇室典範改正を極秘で準備していました。5年前にも生前退位を言っていたので、別におかしな対応ではないでしょう。

政府 極秘に皇室典範の改正を準備

http://www.news24.jp/articles/2016/07/14/04335306.html?utm_source=Yahoonews&utm_medium=relatedarticles&utm_content=337477&utm_campaign=n24_acquisition


 今後のスケジュールは次のようなシナリオがあると言っています。

http://headlines.yahoo.co.jp/videonews/nnn?a=20160808-00000086-nnn-pol

(1)安倍首相、コメント発表

 ↓ 世論の動向見極め

(2)政府(皇室典範改正準備室)で検討

 ↓ 有識者会議?

(3)国会で関連法案審議?

 ↓ 皇室典範改正? 特例法成立?

(4)「生前退位」可能に?

 時期を関連付けると、(1)がこれから1カ月。(2)秋の臨時国会で検討を行い、(3)来年通常国会で審議。そして、会期末までに皇室典範改正という流れでしょう。

 内容的に憲法の1~8条までを審議できるので、同時並行で改憲を進めることができます。ひょっとしたら、憲法1~8条で憲法改正を同時に目指し、そこで解散総選挙という可能性があります。よほど変な改正でなければ、国民の大多数は改憲に賛成なので、1~8条はお試し改憲としてはもっとやりやすい分野かもしれません。

 今後の動向次第ですが、この戦略なら、安倍の汚らわしい手が日本国憲法に手を触れることを可能にするでしょう。この改正が内閣支持率にかかわるとは思えません。そして、1~8条改正と同時に、緊急事態条項の改正も同時に行えば、安倍政権は9条を改正することなく目的を達成することが可能になるでしょう。その場合、改憲派2017年臨時国会か、2018年通常国会で改憲が問われることになります。

 お試し改憲という趣旨であれば、皇室典範改正を議論するのは安倍政権にとって悪い選択ではありません。同時に憲法の議論を始める突破口を開けるわけですからね。そのとき、ついでに緊急事態条項も改正すれば、安倍政権の背後にいる連中の狙い通りになるでしょう。


 安倍政権の御用メディアは早くも改憲への世論誘導を始めました。

産経・FNN世論調査 天皇陛下の「生前退位」へ「憲法改正してもいい」84% 「政府は制度改正を急ぐべき」も70%

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160808-00000666-san-pol

 産経新聞社とFNN(フジニュースネットワーク)が6、7両日に実施した合同世論調査によると、天皇陛下が生前に皇太子さまに皇位を譲る「生前退位」について「生前退位が可能になるよう憲法を改正してもいい」とする回答が84・7%に達し、「改正してもいいとは思わない」の11・0%を大きく上回った。

 また、生前退位に関して政府がどのように対応すべきかを聞いたところ、「生前退位が可能になるように制度改正を急ぐべきだ」と答えた人が70・7%を占めた。「慎重に対応すべきだ」は27・0%だった。

 生前退位を可能にする憲法改正の容認論は男性(81・4%)よりも女性(87・8%)に多い。特に30代女性は94・6%が「改正してもいい」と答え、40代(90・6%)と50代(90・3%)も容認論が9割を超えた。慎重論は50代男性(16・7%)と60歳以上の男性(16・1%)に多かった。

 制度改正に関しても、男性(66・3%)より女性(74・8%)に容認論が多く、30代女性(82・4%)と50代女性(80・6%)は8割を超えていた。慎重論は若者層に多く、特に10~20代は男性(43・8%)、女性(39・1%)だった。

……転載終わり


 なぜか皇室典範改正ではなく、改憲で世論調査をしているあたりが意図的です。野党を改憲議論に乗せて野党共闘を分断し、どさくさに紛れて緊急事態条項をつけるシナリオがこの世論調査から透けて見えます。

 一応、共産党は改憲の必要性はないとお試し改憲の狙いを見抜いて、批判しています。

http://headlines.yahoo.co.jp/videonews/fnn?a=20160809-00000773-fnn-pol

 天皇陛下のお気持ち表明を受けて、共産党が反応した。

 共産党・志位委員長は、「高齢によって、象徴としての責任を果たすことが難しくなるのではないかと案じているというお気持ちは、よく理解できます。政治の責任として、『生前退位』について、真剣な検討が必要だと思います」と述べた。

 天皇陛下が、お気持ちを表明されたことを受けて、共産党の志位委員長が8日、記者会見を行い、「生前退位」について、真剣な検討が必要との考えを示した。

 さらに「『生前退位』は、憲法で禁じられていない」と指摘し、憲法改正は必要ないとの考えを示した。

……転載終わり


 共産党はともかく、残念ながら安倍のごまかしにまた騙される日本国民の図がわたしには見え始めています。

 まったく楽観できる状況にはありませんが、しかし、そのころまで自民党は存在しているでしょうか? 石破茂は閣外に出て、都知事選挙を見ても自民党内での対立が目立っています。自民党の傲慢の表れでしょう。

 果たして日本国民が正しい道を見つけ出すことができるでしょうか?


 原爆シーズンも今日で終わりということで、明日からは世界各国指標を見るシリーズに戻る予定です。


では、また あした

にんじんスコール注意報

空からにんじんが降ってきてなにかが変わったらいいなと願っているブログ。 ……というのは冗談。 第三次世界大戦に関することや世界統一政府に向かう陰謀シナリオなどを予想したり、時事ネタなどを書いています。

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