現代の3S政策(スポーツ、セックス、スマホゲーム)と、いまの支配階級が真の勝者になれない理由

 最近手抜きの記事が多かったので、今日は久しぶりに引用を最小限にした5000字オーバーの記事を載せます。

 3S政策というものがありました。それは大衆を快楽の麻薬づけにして権力に刃向かわず、従順にさせるための政策でした。

 かつての3Sはスポーツ、セックス、スクリーン(映画)でしたが、現代の3S政策はスポーツ、セックス(VRゲーム)、スマホゲーム(『ポケモンGO』)の3つです。特に2016年7月以降、わたしたちは現代の3S政策にどっぷりとはまって、都合の悪い現実から逃げるように誘導されていることに気づかなければなりません。

 7月の日本は都知事選挙と『ポケモンGO』の熱狂のもとにありました。間違っても、参議院選挙とか、憲法改正とか、伊方原発再稼働とか、年金の損失は話題になりませんでした。それは隠されたのです。

 そして、8月に入ると天皇の生前退位とSMAP解散が話題になりましたが、その背後にある高江や伊方原発、それに関わる権力闘争の匂いは高校野球とオリンピックという3S政策によって徹底的に隠されました。天皇が平和を願った終戦記念日はSMAP解散によって、SMAP解散は卓球女子の銅メダル獲得の話題であっという間にかき消されたのをみて、わたしはとても驚いています。

 わたし自身卓球女子の頑張りに感動したので、そうした気持ちや報道の一面を切り取って否定することはしませんが、それでもすべてが隠されたことについて驚きを隠せません。メディアの報道は、より印象の強いニュースで重要なニュースを覆い隠すように構成されています。まるで、あらかじめシナリオが決まっていて、それに合わせるような動きなのです。

 でも、そうでも考えないと納得できないことが多すぎます。だからシナリオさえ読めれば、連中の動きを逆手にとれるかもしれません。


 しかし、昨年はここまで徹底してはいなかったように思います。その要因には権力闘争が激しく行われていて、メディアコントロールをする余裕がなかったというのもあるでしょう。それに加えて、2016年という年が彼らにとって特別な年で、大いなる権力闘争(いわゆる新世界秩序の主導権争い)にかかわる年だったからでしょう。そう考えると今年になってやたら大きな事件が連日起こり、1週間前になにが起こったかを思い出せないのも納得できます。

 2016年はこれまでの年と比べて非常に濃密でありながら空虚な年です。そして、2017年はもっと濃い年になるでしょう。2017年の種は今年中に蒔かれるでしょう。それは最終的に第三次世界大戦という悪しき実を結ぶ実となるのです。

 物事を見通す眼を通してみれば、すでに2017年の動向をある程度予想することができます。予想についてはこれまでもいくつか書いてきました。予想できれば、波乱の大統領選挙の行方さえ読み切れるでしょう。

 こうした重要な事件は軽く流されます。なぜなら、重要な事件について知らせるとシナリオがばれるからです。

 彼らはシナリオを知られることを恐れていて、もしシナリオを先読みされれば対策を打つことができることを知っています。逆に言うと、表に出てこないシナリオや、重要事件なのに隠された物事の背後には、知ることさえできれば変えることのできるなにかがあるということです。

 他方、もはや変えることのできないものや、重要度の下がったものは公開されます。彼らにとってそれは全然痛くないからです。それを知ろうとするのがジャーナリストや陰謀論者なわけですが、残念ながらこの国の大手ジャーナリズムは腐っていて、すでに役立たずになりつつあります。その空虚さを埋めるために、マスコミや自称ジャーナリストたちは芸能ニュースの裏側や、スポーツや、スマホゲームについて大声で叫ぶのです。

 話題になるのは芸能ニュースやスポーツをはじめとする、現代の3Sであり、世間は現代の3S政策の濃密な経験に熱狂しています。他方で、真に話題になるべき話題は隠されます。しかし、作り手の本音がそこから透けてきます。作り手の思っている感情はテレビの画面やや新聞の紙面を通して伝わってきます。


 わたしたちが日々のニュースに空虚さを感じるのは、作り手の感情を味あわされているからです。わかりやすく言うと、ニュースやテレビを作っている連中も本当は熱狂などしていなくて、熱狂しているふりをしているということが、わたしたちの感じる空虚さからわかります。

 熱狂と空虚さの混合。ブラックコーヒーに砂糖とミルクを大量に入れるようなその奇妙な味に、わたしたちは慣らされつつあります。この不愉快な味がふつうだと思い込まされているのです。

 もはや、わたしたちは苦さを感じることがありません。それはコントロールされた世界では事前に取り除かれます。相模原の障がい者大量殺傷事件のようなまじめで扱いずらい問題は記憶の端に追いやられて3Sニュースが世間を席巻するのは、苦さが排除されている証拠です。誰も高江の住民の苦しみや、伊方原発再稼働という政治ネタを真剣に扱いません。

 ジジェクという思想家が好む比喩を使うと、それはカフェイン抜きのコーヒーのようなものです。品種改良されて甘くなった果実。添加物だらけの食品。それらはわたしたちが決して目覚めることのように調整された甘くておいしいコーヒーのように、わたしたちを甘い誘惑にいざない、虫歯にします。けれど、虫歯になっても大丈夫だと彼らはささやきます。健康番組ダイエット番組がそうした痛みを癒します。ただし、有料で。

 現代は甘い合成化合物を好む人にとってはいい時代です。彼らは甘いものを食べて虫歯になり、嫌な歯医者に行くことを運命だと最初から受け入れているのです。

 現代はブラックコーヒーが飲みたい人間にとっては暗黒の時代です。彼らにとって世間のニュースは甘ったるすぎて、とても味わえたものではありません。合成されすぎていて、素材の味を損ねているからです。

 3Sの中でもスポーツはまだましな方で、何度も聞きなれたような王道のストーリー、誰かのために戦い奮闘する。勝利するというシンプルな物語がわたしたちの心を動かします。。そうした物語は何度聞いても気持ちのいいものです。それだけではなく、スポーツは選手たちの苦しい練習を想像させて、ほどよい苦みで味付けされています。わたしがスポーツを見るのは、スポーツには適度な苦みがあるからです。それはまだ味わえるものです。もちろん、国境というトリックに惑わされてはならないわけですが、それでも自分により近いものを応援したがるのは人間の性ですから、悟りを開いた人間以外はそんな面倒なことは気にしなくていいでしょう。

 デザートが甘いのはいいのです。スポーツは楽しい。セックスは快楽である。ゲームは時間をつぶさせる。しかし、メインディッシュが期待外れであれば、その料理人の料理を味わいたいとは思わないでしょう。

 デザートのおいしさもまた曲者です。デザートを食べるためには材料をそろえて調理するけれども、他人の快楽を消費するならばなんらかの対価を支払っているはずです。

 わたしたちが快楽の代わりに失っているのはなんなのか、わたしたちは考えるべきではないでしょうか?


 3S政策によって彼らが隠したいのは一体何なのか? それによってなにを失わせたいと彼らは願っているのか? それは、権力闘争の苦みなどではありません。権力闘争の大多数は人々が知らないうちに陰で行われており、その結果が表に出るまでには時差があります。2015年に行われていた改憲派と護憲派の対立は、今年になってやっと野党共闘と自民公明維新の対立として表れました。

 国民も、権力者も権力闘争について知らせたいとは思いません。どうせ腐った連中のやることに期待するだけ無駄だと分かる程度に彼らは賢明です。自分が完全なる勝利を得たときの誇示を除けば権力者と国民の意見は権力闘争を表ざたにしないという点で一致しています。

 この戦いによって安倍政権と皇太子は勝利を得たといえます。しかし、もし彼らが本当に勝ったならばそれを隠す必要はないはずです。なにせ、メディアでは以前から安倍自民党一強体制が喧伝されていて、安倍政権としてもそれを否定する必要はないのです。

 こうなると、安倍一強政治という言い方が誇大広告ではないかと考えるべきではないか?という考えに至ります。つまり、強者の側につきたがる日本人の群衆的性質と、その弱点を利用してのことです。いわゆるアナウンスメント効果です。


日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

アナウンスメント効果

https://kotobank.jp/word/%E3%82%A2%E3%83%8A%E3%82%A6%E3%83%B3%E3%82%B9%E3%83%A1%E3%83%B3%E3%83%88%E5%8A%B9%E6%9E%9C-169942#E6.97.A5.E6.9C.AC.E5.A4.A7.E7.99.BE.E7.A7.91.E5.85.A8.E6.9B.B8.28.E3.83.8B.E3.83.83.E3.83.9D.E3.83.8B.E3.82.AB.29

 メディアによる予測や世論調査の報道がもたらす心理的な影響により、人々の行動が変化すること。日本ではおもに選挙前に、世論調査や当落予測などをマスメディアが報道することによって、有権者の投票行動や候補者陣営の士気などに影響を与えることをさす。アナウンス効果ともいう。アナウンスメント効果による投票行動の一つとして、「バンドワゴン効果bandwagon effect」があげられる。これは派手な楽隊車につられて後ろを歩く見物人の姿になぞらえたもので、事前予測で優勢を伝えられた政党や候補者に多くの票が集まる傾向を表しており、先陣効果、楽隊馬車効果ともよばれる。目だつスローガンや広告宣伝などで、優勢であるという印象を前もって与え、選挙戦を優位に進めるといった戦術も、このような効果をねらったものである。一方、バンドワゴン効果とは逆に、世論調査や選挙速報などで苦戦や敗色濃厚などを伝えられると、候補者に対する同情や劣勢挽回(ばんかい)のための票が集まるアナウンスメント効果もある。このような心理的な影響を「アンダードッグ効果underdog effect」という。アンダードッグは負け犬を意味する英語である。こうした選挙行動に関して、アメリカでは1900年代なかばからさまざまな研究がなされてきた。

 アナウンスメント効果は、もともと金融、経済用語として用いられ、政策当局が事前に意図をはっきり知らせることにより、金融機関、一般企業、家計などの行動に直接影響を与えることをさす。公定歩合の操作に関して行われる口先介入もこれにあたる。このことばが選挙行動への影響を表すものとして日本で初めて使われたのは、1979年(昭和54)に行われた衆議院議員総選挙においてで、事前の世論調査の結果が有権者の投票にどのような影響を与えるかに関心が集まった。これ以降、選挙行動を表すことばとして定着した。

……引用終わり

 小池百合子は典型的なアナウンスメント効果の一つであるバンドワゴン効果(世論調査による優勢発表)と、アンダードッグ効果(自民党公認を得られない)を組み合わせて当選した候補者です。それは明らかに事前に準備し、仕組まれていました。

 では、彼らは勝利しているのでしょうか? そうではないでしょう。安倍政権の勝利も、小池百合子の勝利も表面的なもので、永続的なものではありません。真に永続的な権力は、自分の本性について隠すけれども、隠すと同時に表に出すものです。その矛盾を行うことができる存在こそが永続する権力を持ちえるのです。

 彼らが本当に勝利を収めていると本当に思っているならば、メディア操作による大本営発表など行いません。大本営発表は最初はまともだったのに、ミッドウェー海戦で負け始めてから嘘を言うようになりました。大本営発表といわれるマスコミ報道からわかることは、彼らはすでに負けつつあるがその真実と向き合うのを少しでも先送りにしようとする逃げの態度です。

 だから、彼らが勝利したと思い込ませることこそ彼らの真の狙いであり、彼らが勝ったのが一時的なもので、虚偽によって得られた幻想の勝利であることを理解しなければなりません。

 真実と向き合うことを恐れるものが真の権力を獲得することはありえません。権力の象徴である百獣の王であるライオンは、草食動物を恐れないものです。安倍政権はライオンではありません。

 安倍政権は権力闘争や政局では自分たちの圧倒的有利で運んでいるが、支持の基盤である経済関連指標は思わしくないことを知っています。そこが安倍政権の弱点でもあるわけですが、第3次安倍改造内閣ではその弱点を補強するような改造は見られませんでした。

 つまり、内閣の実力によって危機に備えようという態度を最初から持っていないということです。それは安倍政権の反対側にとって付け込みやすい状況であるけれども、なんの理由もなく安倍政権が内閣改造をしたわけではないでしょう。

 安倍政権はこの政権運営上の危機を、緊急事態条項の改正ののち独裁制に移行することでごまかそうとしています。しかし、こうした逃亡はいつまでも続きません。これまでは雇用に関する状況だけは改善していたから、まだ言い訳が立ちましたが、これからは本格的な景気後退に入ったとき、28兆円ではとても足りないことがわかるでしょう。そうなったら、政権が終わるかもしれない、その危機感が改憲を急がせようとする原動力であることをまず知りましょう。

 公明党は緊急事態条項の改正は受け入れると、早くも改憲の条文を誘導してきました。これは安倍政権にとって予定通りの事態です。

 いまはまだいいのです。『ポケモンGO』にオリンピックに高校野球でごまかせます。いまはまだ安倍政権も国民も幸せな夢を見ることができる時期です。おそらく、今年の夏が最後になるでしょう。その後、安倍政権と国民はともにどん底に落ちるか、国民だけが浮上するか、それを決めるのはあなたたち自身です。

 秋からは経済関連の不幸なニュースが世間を騒がせることになるでしょう。その時安倍政権は政権基盤を維持できるでしょうか? わたしが経済関連の記事を書いていたのはそのための予告でもあったわけですが、残りの記事は問題が表面化するだろう時期になったら出します。

 最後にまとめとなる一言を言って今日は終わりにします。


 「幻想の勝利をつかむ者は真の勝利から遠ざかる。敗北を認めて、幻想の勝利を捨てる者こそが、真の勝利を得ることができる。」


では、また あした

にんじんスコール注意報

空からにんじんが降ってきてなにかが変わったらいいなと願っているブログ。 ……というのは冗談。 第三次世界大戦に関することや世界統一政府に向かう陰謀シナリオなどを予想したり、時事ネタなどを書いています。

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