本の長時間労働の実態~残業代ゼロ法案を絶対に通過させてはならない理由~

 今国会で審議されると言われている残業代ゼロ法案。TPPの強行採決の方が問題視されていますが、確かにTPPはヒラリーが当選して心変わりすればまだ通る可能性があるので、こちらも警戒するべき事案ですが、個人的には難しくて理解が進まないTPPの問題点を指摘するよりも、生活にかかわるテーマの方を重視したいと思っています。

 少し前から日本では労働環境の悪化が問題になっていて、最近はあの電通の過労死問題が騒がれています。


電通、労基法違反容疑で立件視野 本支社一斉抜き打ち

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20161014-00000093-asahi-soci

 東京労働局と三田労働基準監督署は14日、労働基準法違反の疑いで広告大手、電通の本社(東京都港区)に立ち入り調査に入った。女性新入社員(当時24)が過労自殺し、労災認定されたことを受けた抜き打ちの調査だった。違法な長時間労働が全社的に常態化していた疑いがあるとみて、刑事事件としての立件を視野に調べを進める。

 午後1時、黄色の腕章を着けた労働基準監督官ら8人が東京・汐留の本社ビルに入った。長時間労働の調査を専門的に手がける「過重労働撲滅特別対策班」のメンバーが含まれ、労務管理の資料の確認や人事担当者への聞き取りなどをして、勤務時間の管理体制を中心に調べたという。今後も断続的に立ち入りや聞き取りを続ける方針。関西(大阪市)、京都(京都市)、中部(名古屋市)の3支社にも各地の労働局が同日までに調査に入った。「同時期に本社と支社を一斉に調査するのは異例」(厚生労働省の関係者)という。

 入社1年目だった高橋まつりさんが昨年末に都内の女子寮で自殺し、三田労基署が先月30日に労災認定した。高橋さんの1カ月(昨年10月9日~11月7日)の時間外労働は約105時間と認定された。遺族側の代理人弁護士によると、電通が労基署に届け出た上限の時間を大幅に超えており、東京労働局は労基法違反にあたるとみている。

 電通広報部は「全面的に調査に協力している」とのコメントを出した。

……引用終わり

 この一斉抜き打ちはNHKが取材していたことから、「やらせでは?」と指摘する一部ネットの声もあります。

 この問題がメディアに強い影響力を持っている電通にも関わらず騒がれているのは、犠牲者が24歳の東大大卒の美女だったからでしょう。非常に悲しいことではありますが、日本の長時間労働に一石を投じたことで、こうしたことが今後起こらないようにしてもらいたいと切に願っています。


過労死した電通の女性社員について小島慶子さんの記事

http://golden-tamatama.com/blog-entry-2552.html


 もう一つ、関西電力でも長時間労働による過労死自殺が出てしまいました。

関電社員過労自殺 残業時間月200時間にも

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20161020-00000039-mbsnewsv-soci

 福井県にある高浜原子力発電所の運転延長に向け、審査対応にあたっていた関西電力の男性社員が今年4月に自殺し、その原因が長時間労働による過労だったとして労災認定されていました。

 労災と認定されたのは関西電力の40代の男性社員です。男性社員は運転開始から40年を越えた高浜原発1・2号機の運転延長をめぐり、原子力規制委員会が行う審査の対応にあたっていましたが今年4月中旬、出張先の東京都内のホテルで自殺しているのが見つかりました。

 男性は管理職の立場で、1か月間の残業時間が最大200時間に達することもあったということです。男性社員の自殺について関西電力は「コメントは差し控えます」としています。

……転載終わり


 では、電通や関西電力はごく例外的なのかというと、そうではありません。次のようなデータがあります。

80時間超す残業、企業の2割 初の「過労死白書」

http://www.nikkei.com/article/DGXLASDG07H1M_X01C16A0000000/?dg=1&nf=1

 政府は7日、過労死等防止対策推進法に基づく「過労死等防止対策白書」を初めて閣議決定した。1カ月間の残業時間が、労災認定の目安となり「過労死ライン」とされる80時間を超えた正社員がいる企業は22.7%に上ると指摘。正社員の4割近くが高いストレスを抱えながら働いている実態も浮かび、職場環境の改善、働き方の見直しなどを訴えている。

 2014年の同法施行を受け、厚生労働省は昨年12月~今年1月、企業約1万社(回答は1743社)と労働者約2万人(同約1万9千人)を対象とする調査を実施。結果を白書に盛り込んだ。

 過労死ラインを超える残業をしている正社員がいる企業の割合を業種別にみると、最も高かったのは情報通信業で44.4%。研究や専門的な技術サービスを提供する企業が40.5%、運輸・郵便業が38.4%で続いた。同省は「人員不足や、予定外の仕事が突発的に発生することなどが影響している」とみる。

 過労死等防止対策推進法について「大まかな内容を知っていた」とする企業は38.1%にとどまった。

 一方、労働者調査では正社員の36.9%が高ストレスを抱えていることが分かった。業種では医療・福祉(41.6%)やサービス業(39.8%)の割合が高い。

 正社員で自身の疲労の蓄積度について「高い」「非常に高い」とした人は32.8%。睡眠時間も45.6%が「足りていない」か「どちらかといえば足りていない」とした。理由(複数回答)は「残業時間が長い」が最も多く、36.1%が挙げた。

 長時間労働などの「勤務問題」を原因の一つとする自殺者は、年間2千人を超える状況が続いている。

 白書では過労死について「労働時間や職場環境だけでなく、業界を取り巻く環境や労働者側の状況など多岐にわたる要因の分析が必要」と指摘。厚労省は約2万人を10年間追跡する大規模調査を準備中で、過労死の実態解明をさらに進める。

……転載終わり


 22.7%の企業で残業80時間を超えた正社員がいたとありますが、回答した企業は1万社の5分の1未満の1743社ですから、回答しなかった企業の多くがどうようの問題を抱えていると考えるべきでしょう。労働者は2万人中1万9千人、95%の人が回答しているのと比べれば、企業側がこの問題にまじめに向き合う気がないことがよくわかります。

 こうした状況で一定の年収以上の人々に対して企業が残業代を支払わなくてよくなる制度を導入しても、残業時間を減らすどころか増やすことになるのは明白です。

 こうした状況を理解せず、自衛隊を引き合いに100時間働けという東大教授もいるのが日本という国の悲惨な現状なのです。

にんじんスコール注意報

空からにんじんが降ってきてなにかが変わったらいいなと願っているブログ。 ……というのは冗談。 第三次世界大戦に関することや世界統一政府に向かう陰謀シナリオなどを予想したり、時事ネタなどを書いています。

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