FRB12月利上げはほぼ確定。問題は政治リスク~トランプ大統領リスク、許されざるTPP強行採決~

 昨日に続いて経済の話を少ししましょう。

 まず今日、日経平均が17000円を割りましたが、これは17500円に迫った株価の調整局面であって、日銀とGPIFが下支えしている限り急激な下落は考えいにくい官製相場という状況に変わりはありません。

 それよりも重要なのは、4日アメリカの雇用に関する重要統計の内容です。


米10月雇用者数16.1万人増、堅調な賃金増で12月利上げ後押し

http://jp.reuters.com/article/us-payroll-oct-idJPKBN12Z1MB?feedType=RSS&feedName=businessNews&utm_source=feedburner&utm_medium=feed&utm_campaign=Feed%3A+reuters%2FJPBusinessNews+%28News+%2F+JP+%2F+Business+News%29

[ワシントン 4日 ロイター] - 米労働省が発表した10月の米雇用統計は、非農業部門雇用者数が16万1000人増となった。予想の17万5000人増を下回ったものの堅調なペースは維持されており、米連邦準備理事会(FRB)の12月の利上げに向け地合いが整いつつある可能性がある。

失業率は4.9%と、前月の5.0%から低下した。低下は労働参加人口の減少を反映していると見られる。

8月と9月の非農業部門雇用者数は従来発表より4万4000人上方修正された。

……引用終わり


 非農業部門の雇用者数は16.1万人と市場予想をやや下回ったものの、直近の数字が上方修正されたうえに失業率が4.9%に低下し、完全失業状態の継続と賃金の上昇となりました。これで、11月中に大きな経済混乱がなければFRBの12月利上げはほぼ決まったと言えるでしょう。

 とはいえ、今回はそれほど大きな混乱は見られないでしょう。大統領選挙の支持率の平均では依然ヒラリーの方がやや上回っていることや、ドイツ銀行の問題も未決着ですが、すぐに破たんするには至らないでしょう。

 なにより、前回は低金利から利上げした後、先が読めなかったというだけで、今回は新興国もアメリカの利上げをすでに織り込んでいるので、経済的混乱が起こることは考えにくいと言えます。


米利上げ、もう怖くない-準備は万端の新興国、2013年とは様変わり

https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2016-11-02/OG03AO6JIJUQ01

• 米利上げが懸念材料となる新興市場は例外的-タン氏

• 中南米でも米利上げに対する懸念後退-ブラジル通貨は大幅高

 世界の新興市場で、各国政府はイエレン米連邦準備制度理事会(FRB)議長が年内に利上げ踏み切ることを想定し、守りを強化している。株や通貨、商品価格が上昇し、経済見通しが改善され、外貨準備高の厚みも増している。

  米連邦公開市場委員会(FOMC)が債券購入のペースを減速させるとの見通しから、新興市場が相場急落に見舞われた2013年とは様変わりだ。今週のFOMCでの利上げ確率は約16%、12月まででは73%の確率があるとトレーダーらは織り込んでいる。

  キャピタル・エコノミクスのシンガポール在勤エコノミスト、クリスタル・タン氏はFOMCによる「引き締め再開の見通しは幾つかの新興市場にとっては懸念材料となるだろうが、それは新興市場の標準ではなく、むしろ例外だ」と述べた。

  国際通貨基金(IMF)は10月、今年の新興市場についての経済成長率見通しを4.2%に上方修正した。キャピタル・エコノミクスは、商品相場高と中国経済の安定化の兆しに支えられ、新興市場経済が1年半ぶりの高い成長ペースとなっていると推計している。

  中南米の多くの国でも米利上げに対する懸念は和らいでいる。ブラジル通貨レアルは今年、対ドルで20%を超える上昇。ゴールドマン・サックス・グループの中南米担当チーフエコノミスト、アルベルト・ラモス氏は「投資家と各国経済は今、米国の利上げをそれほど恐れていない。調整の一部は吸収済みだ。各国経済はすでにスピードを落とし、商品相場のショックを交易条件を通じて吸収している」と語った。

……転載終わり


 残されたリスクはトランプ大統領などの政治的リスクでしょう。イタリアでは憲法改正が議論され、来年はヨーロッパで重要な選挙が数多く行われます。

 いまや経済リスクよりも、政治リスクの方が市場に与える影響は大きくなっています。それは相場が中央銀行によって強い介入を受けていることから、どうしても相場が政治的になってしまうことと関係があります。いまの市場はすでに自由市場とは程遠い物になっています。

 そういうわけで、ドナルド・トランプ大統領が誕生すれば、12月利上げが吹っ飛ぶ可能性があるのです。


 日本にも政治リスクはあります。とうとうTPPが特別委員会で強行採決されました。


TPP承認案採決 野党「前代未聞の暴挙」

http://headlines.yahoo.co.jp/videonews/nnn?a=20161104-00000085-nnn-pol

 TPPの承認案が怒号が飛び交う中、衆議院の委員会で採決された。

 山本農水相の辞任を求める民進、共産両党が激しく抗議する中、TPP(=環太平洋経済連携協定)の承認案は採決され、与党などの賛成多数で可決された。野党側は「この強行採決は前代未聞の暴挙だ」などと抗議したが、与党側は「野党の日本維新の会が賛成しており強行ではない」と反論している。

 週明けに本会議で採決し衆議院を通過させる方針だが、民進党は山本農水相の不信任決議案の提出を検討するなど徹底抗戦の構え。

……引用終わり


 4日に本会議が開かれることはありませんでした。このまま週末中に与党が動くのか、あくまで衆議院本会議での強行採決を優先して、その代わりとして山本農水相の首を差し出して政治的決着をつけるのかはわかりません。個人的には、山本農水大臣の首など別にほしくはないので、TPP阻止に全力を挙げてもらいたいです。

 しかし、一番不愉快な気分になるのはyahooコメント欄で、コメントの8割以上は工作員のものと考えられます。あまりに不愉快だったので、工作員らしいコメントには思わないを押してきました。工作員の主張は大別すると3つに分けられます。

 1つ目は、民主党時代に強行採決したから批判する資格がないという言い分で、これは民主党嫌いと工作員のコメントと思われます。このコメントは、今回の自民党の採決過程の悪質さをまったく無視しています。2日の発言も覚えていない鳥頭なのでしょう。

 今回は、「強行採決しようと考えたことがない」といった与党自民党が、「強行採決する」と言って、それは「冗談だった」とふざけたことを抜かす山本農水大臣に野党が辞任しろと言っている状態で行われています。常識で考えれば、強行採決しようと、冗談だとごまかす男がまともに審議をするはずもなく、その不誠実さゆえに議論を進められず、当然採決もできないのは客観的に明らかです。

 2つ目は、野党が欠席したことを、学級委員会になぞらえて語っているお気楽なコメントです。こちらは工作員でないコメントも含まれているでしょう。しかし、議論の前提を彼らは理解していません。そもそも山本農水大臣は審議過程を知らないのでまともに答えられないと自分で言っています。つまり、まったく話にならないわけです。質問してもまともに答えは返ってこないし、与党側は審議時間を引き延ばして、やっているように見せかけます。これをみて、野党側が審議を引き延ばしているから議論できないという連中は、自分は審議を知らないと自白しているようなものです。

 そのうえ失言の連発ですから、山本農水大臣の資質が問題視されるのは当然のことです。重要なことを言った後日に「あれは冗談だった」と言うかもしれません。そういうわけで、誠実さのかけらもない山本農水大臣が辞任をしてから採決の日付を決めると要求するのはごく当たり前のことで、大臣の失言や利益誘導発言を無視して採決すれば、民主党が行ったよりもはるかに悪質な強行採決なのは明らかです。TPPの審議は安保法制の審議以下で、内容に対して議論する時間が短すぎるし、そもそもノリ弁だし。国民の3分の2が考えるように、慎重に審議すべき問題と言えます。来年中に議論を終えれば間に合うのだから、強行採決する理由がわからないのです。

 3つ目は、無関係の蓮舫の国籍問題に誘導しようとする工作員で、彼らは相手にするだけ無駄です。

 では、なぜ強行採決しているのか。それは次のリンク先から記事を読んでみてください。


TPP“騙し討ち強行採決”は安倍首相の強い意向だった! 民主主義を無視し嘘を撒き散らす安倍政権の増長

http://lite-ra.com/2016/11/post-2670.html

にんじんスコール注意報

空からにんじんが降ってきてなにかが変わったらいいなと願っているブログ。 ……というのは冗談。 第三次世界大戦に関することや世界統一政府に向かう陰謀シナリオなどを予想したり、時事ネタなどを書いています。

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