いわゆる森友学園問題(別名アッキード事件)の政治的構図

 いわゆる森友学園問題、ふつうの人々にはなにが起きているのかさっぱりわからないというこの問題ですが、大前提として森友学園問題は純粋な政治闘争であるということを理解しなければ話がわかりません。

 問題そのものを扱うと議論が長くなるので、政治闘争としての構図についてだけ考えてみましょう。

 まず、証人喚問された籠池理事長は単に日本会議の関係者で、明治憲法復活と教育勅語に基づく教育を進めようとしていた教育者であり、政治闘争のだしに使われている人物にすぎないということを確認しておきましょう。籠池理事長は、問題の本質ではありません。証人喚問を見てわかるように、籠池は政治的関与があったことを確信しているし、それがあったと思われる間接的な証拠はたくさん持っていますが、それがどうなされたのか籠池は知りません。だからこそ、籠池は実際に政治的関与を行った実行者たちを証人喚問するように求めているわけです。

 これは安倍政権に打撃を与えて共謀罪を廃案に追い込みたい野党の利害と一致します。籠池は政治的関与が実際どのようなものであり、なぜ自分が見捨てられたのかを知りたがっているように見えます。とはいえ、命が危ないのであくまで野党を後ろ盾にしつつ、野党に追求してほしいと望んでいます。

 とはいえ、籠池は必ずしも野党側に協力しようとしているわけではありません。身の安全を確保するための手段として、利用できればと思っているだけです。17~8億の負債を抱えた籠池は破れかぶれで、「失うものは何もない」という心境から、せめてどうして自分がこんな状況に陥ったのかを知りたがっています。

 籠池は安倍を敬愛していると証人喚問で発言しているように、安倍と安倍明恵夫人には感謝はしていても、恨んでいるわけではないようです。それはあたりまえで、そもそも籠池の小学校はその財務状況の観点から実現不可能なものでした。籠池に、それが可能だと思い込ませ、途中までうまくやった人物がいたことは明らかです。そうでなければ、籠池が政治家に口利きしてもらおうなどとはしなかったでしょう。

 この事件の関係者の多くが日本会議関係者であるのはもちろん偶然ではありません。籠池は日本会議の人脈を利用して政治的関与を引き出したというような頭の回る人物のようにはとても見えません。メディアからの印象にすぎませんが、籠池はあまり頭がよくなく、政治的な工作が得意というわけでもないでしょう。

 つまり、政治的な関与を籠池が自らの意志で積極的に行ったとは考えにくいのです。

 確実な証拠はまだ出ていませんが、おそらく真相は、閣僚の3分の2が所属し、官邸に影響力を持っている日本会議の連中が籠池に小学校を設立するように後押ししたからこそ、こんな不可能なことが可能になったとしか考えられないのです。

 したがって、この事件の黒幕がいるとすれば、それは日本会議という組織であり、日本会議の重鎮である安倍と明恵夫人、そして麻生、松井大阪府知事がバックアップしたと考えられます。

 日本会議を議論の俎上にのせなければ、どこまで言っても真実は明らかになりません。


 森友学園問題の本体である政治闘争の構図

 この前提を理解したうえで、この事件からどのように政治闘争に発展したのかを考えてみましょう。

 事件の発端は、大阪市議の告発でした。フジテレビに出演中の有本香氏は「森友学園の問題を最初に取り上げたのは、共産党の地方議員。地元に右翼的な学校ができるのが許せなかった。この問題は最初から政治闘争だ。」と発言しています。

 政治闘争と同時に、思想的な戦いでもあるのでしょう。だから、森友学園の問題では、森友学園が経営する塚本幼稚園が教育勅語などを読ませていることなどが当初から問題になっていました。

 具体的に言うと、安倍晋三記念小学校の設立を進めていた日本会議の勢力と、それに反対する勢力の権力闘争および思想上の闘い、これが森友学園問題における権力闘争の本質です。

 この権力闘争は、野党の狙い通り日本会議(自民党、維新)VS野党4党(共産、民進、)という国政に直接かかわる権力闘争にまで発展しました。


籠池の態度の豹変と、強運を失った安倍政権

 籠池は立場上、日本会議側の人間です。ですから、本来自民党、維新側につくはずでした。しかし、松井大阪府知事の態度をみて、籠池は自民と維新がトカゲのしっぽ切りで逃げようとする態度を見て、はしごを外された、日本会議の連中は自分をもちあげておいて、立場が不利になったらすぐ裏切るクズ連中だと気づき、あえて野党側についたということです。

 籠池はあくまで一般人の延長戦上の人物なので、これは当然のことです。

 籠池の態度の変わり方を見て、与党、自民、公明は籠池が嘘つきであるという印象操作を始めました。TBSで自民党議員が、与党が悪いことをしているという印象操作をしていると野党を批判していましたが、実際には籠池が嘘つきの悪者だと印象操作をしているのは自民党の法であることは明らかです。彼らは籠池を嘘つきに見せかけようとしていました。だから、証人喚問で真実を話されるのは都合が悪かったので、証人喚問を拒否していました。それを受け入れた理由はわかりませんが、証人喚問をしなければ問題の幕引きを図ることができないという判断によるものでしょう。

 そこで、問題の幕引きを図るべく、23日、WBC決勝戦の時間にかぶせて証人喚問を行い、NHKは高校野球だけを中継して、証人喚問を中継しないことで問題を矮小化しようとしました。

 わたしは23日のWBC決勝戦とかぶせてきた時点で、「日本代表は準決勝で負けそうだ」と感じていました。これまで強運でやりたい放題だった安倍自民一強の流れは、森友学園問題ですでに逆流を始めていました。そういう流れの時に、安倍政権の思い通りにはいかないだろうと思っていたら、案の定WBC準決勝で日本はアメリカに2対1で負けました。

 結果、籠池証人喚問のニュースは自民党の狙いよりは大きな扱いにせざるを得なくなりました。


今後の展望

 さらに、野党の入れ知恵で、籠池理事長が自分が証言することで幕引きを図られないように、大阪府知事の名前を何度も出して、証人喚問が継続し、できれば維新勢力への打撃を加える戦略に出たのです。

 すでに述べたように籠池理事長は安倍政権については悪い印象を持っていないし、野党の政権交代に協力するつもりもないでしょうが、維新については別です。籠池は、問題を自分に擦り付けてごまかそうとした維新に問題を擦り付けてうまく逃げおおせようとしているのでしょう。

 維新は維新で、自らの保身のために彼らもまた自民党安倍政権との関与を語り始めるかもしれません。そうなれば、自民党とその補完勢力である維新の関係性が国民にとって明らかになり維新は壊滅、自民党もただではすまないでしょう。そして、そこまで進めば森友学園問題は国政を揺るがす問題に発展し、野党の狙い通りの展開になります。

 現時点で、野党の狙い通りに進んでいるような印象を受けます。いま、流れは反日本会議の勢力の側にきているという印象をわたしは受けています。

 この権力闘争の先になにが待っているのか、それはわかりませんが、この権力闘争が最終的に共謀罪、水道民営化、そして憲法改正につながる日本の未来にかかわるものであることは疑いようがありません。

 現時点ではやや野党が優勢のように見えます。ただし、それはわずかなリードです。しばらく駆け引きが続くでしょう。そして、この戦いの結果は間違いなく、今年7月に行われる都議会議員選挙に現れます。自民党がどこまで勢力を失うのかという形で、1つの民意が示されるでしょう。

 この権力闘争は実際にはかなり複雑で、自民維新VS野党の対立構図に加えて、自民、維新に対する公明党の距離感や、公明党と組んで小池都知事が総理を目指すシナリオ、さらに麻生の大宏池会構想や石破の安倍長期政権への挑戦など、多くのものを孕んでいます。

 この権力闘争のゴールは安倍自民一強体制の終焉に向かって進むことになるでしょう。これは安倍政権崩壊の序章なのです。

 森友学園問題はこうした多くの権力闘争のふたを開くものとなるでしょう。それは2015年夏の戦争法反対デモにかかわる権力闘争を引き継いだものであり、これから行われるであろう2つの選挙の前哨戦でもあります。

 戦いはすでに始まっているのです。国民には何が起きているかを知らされないまま進んでいます。しかし、そう遠くないうちに暗闇は晴れるでしょう。それは2つの選挙の結果として、現れることになります。

 いましばらくは傍観者として見ているのも悪くはありませんが、そう遠くないうちにわたしたちは動かざるを得なくなります。単に早いか遅いかの違いです。

 わたしたちの目の前には多くの用意された道が存在します。しかし、わたしたちはそのどの道を選ぶこともできるし、そのどれでもない新しい道を進むこともできます。

 いまはわからなくてもいいのです。しかし、最終的に決めるのはわたしたち自身であるということを肝に銘じておくべきでしょう。

にんじんスコール注意報

空からにんじんが降ってきてなにかが変わったらいいなと願っているブログ。 ……というのは冗談。 第三次世界大戦に関することや世界統一政府に向かう陰謀シナリオなどを予想したり、時事ネタなどを書いています。

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