稀勢の里が22年ぶり新横綱で2場所連続優勝~2017年春場所感想~

3月場所を少し振り返ってみましょう。

わたしは初日、「初日白鵬が負けて、稀勢の里が勝ったら稀勢の里は優勝できないだろう」と不穏な予想をしました。そして、その予想通りに、白鵬は初日に敗北し、稀勢の里は危なげなく勝利を収めました。

その後は、わたしの不穏な予想を無視するように、稀勢の里が白星を積み重ねていき、久しぶりの(わたしが見る限り初めての)4横綱の場所で、ほかの横綱は星を落としていき、白鵬は休場して、気づけば照ノ富士以外の力士が優勝争いから脱落していく展開でした。

新横綱の稀勢の里は12日目に、歴代2位タイの12連勝を記録していました。白鵬が新横綱になったときは9連勝だったそうなので、それよりもいい成績ということになります。

しかし、13日目に流れが変わります。稀勢の里は日馬富士のすさまじい立ち合いにあたり負けてなにもできずに土俵から転落しました。稀勢の里は声をあげて痛みを訴えているように見えました。左肩を脱臼したのです。左肩は稀勢の里にとっては生命線といえる重要な部位です。そこをけがしてしまったのです。

14日目、稀勢の里は鶴竜にあっさりと土俵を割り、2連敗を喫しました。この時点での優勝争いは、照ノ富士が1敗で先頭に立っていて、優勝争いは千秋楽に持ち越されたわけですが、多くの人は稀勢の里の痛がる姿、そしてあっさりと土俵を割ったのを見て、「照ノ富士が優勝するだろう」とほとんどの人は思ったでしょう。

12日目までは稀勢の里の優勝を疑わなかった人たちでさえ、そう思ったのです。わたしもそうでした。それでもあきらめの悪い私は、昨日25日の夜に稀勢の里が照ノ富士に二連勝して優勝するように祈ってはいたのですが、そんなにうまくいくだろうかとも思っていました。

千秋楽、稀勢の里と照ノ富士の直接対決の本割では、稀勢の里が変化気味の立ち合いで照ノ富士の圧力を回避し、勝利を収めました。そして、優勝決定戦でも稀勢の里が最後投げの打ち合いに勝利して2場所連続2度目の優勝となりました。新横綱の優勝は22年ぶりらしいです。2場所連続ですばらしい記録を打ち立てた稀勢の里はすばらしい関取だと思います。

照ノ富士との対戦成績はよかったのですが、けがを負っての2連勝は「ありえないことが起きた」わたしはそう思いました。

これまでは千秋楽まで優勝争いに残れなかった稀勢の里ですが、先場所優勝して新横綱になったことで、心が強くなったと感じています。そうでなければ、先場所優勝していなければ、今場所稀勢の里は照ノ富士に負けていたでしょう。

ただ、稀勢の里が優勝できたのは単に、稀勢の里が心身ともに強くなったというだけではないと思います。照ノ富士が2連続で負けたのは、横綱になってから稀勢の里の土俵際での粘りや、精神的な強さもあると思いますが、最大の原因は大関復帰を目指していた琴奨菊だと思います。

琴奨菊は、先場所2場所連続で負け越して関脇に陥落しました。ちょうど優勝して横綱に昇進した稀勢の里と対照的な形だったので、琴奨菊のおかげで優勝できたのだと前の場所は書いたと思います。

その琴奨菊は大関から陥落し、今場所10勝をあげれば大関に復帰できる場所でした。しかし、14日目、琴奨菊は照ノ富士の変化に敗れて、10勝あげて大関に復帰することが不可能になりました。

初場所もそうでしたが、初場所でも琴奨菊が大関から陥落する代わりに、稀勢の里が優勝しました。今場所、琴奨菊は復帰の可能性を照ノ富士の変化につぶされて、大関復帰がかないませんでしたが、そのおかげで稀勢の里は照ノ富士アウェイの中での2連勝したのだと思います。見方を変えれば、大関復帰を阻んだ照ノ富士に対する、稀勢の里の報復のようにも見えます。

琴奨菊と稀勢の里は昔からのライバルであり、幕内での取り組みの数は歴代で最も多いのです。そういう関係を見ると、稀勢の里が上っていく姿と、琴奨菊が下っていく姿、それはまるで、高い壁に挑戦する稀勢の里に対して、琴奨菊が力を与えて壁を突破するのを手助けしたようにも見えます。

10勝できなかったものの、関脇で9勝した琴奨菊にはなんとかして大関に復帰してほしいという思いがあります。これからは琴奨菊の助けは必要ないでしょう。もう稀勢の里は立派な横綱になることができました。

ということで、琴奨菊がもし引退せずに続けるなら、来場所はきちんとテレビの前で応援したいと思います。

にんじんスコール注意報

空からにんじんが降ってきてなにかが変わったらいいなと願っているブログ。 ……というのは冗談。 第三次世界大戦に関することや世界統一政府に向かう陰謀シナリオなどを予想したり、時事ネタなどを書いています。

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